ここまでリーグ戦5戦、ルヴァン杯2戦を終えて未だ勝ち星の無い新潟だが、今節は再びアウェイでのヴァンフォーレ甲府戦だった。川中島ダービーと銘打たれるこの一戦は、甲府の吉田監督が昨季途中まで新潟で指揮を執っていたこともあり、より因縁の深いものとなった。また甲府は、2007年第23節で、この小瀬に於いて0-1で新潟が勝利したのを最後に勝利がない相手でもあった。

新潟は、前回リーグ戦サガン鳥栖戦から2人を入れ代えてきた。CB富澤の相手にはカズに代えて宋株熏、Wボランチの慶の相手にはロメロフランクが入った。大は右SHに戻り、この試合では端山が外れた。一方の甲府だが、ウイルソンを前節川崎フロンターレ戦でのケガにより欠く一方、ドゥドゥを先発に起用してきた。

午後1時開始のこの試合は、甲府市内で27.7℃を記録するほどの高い気温と曇りと予想されていた天候が回復したことによる強い日差しとの戦いにもなった。

前半の立ち上がりに積極的な攻撃を見せたのは新潟だった。風上の新潟に対し、新潟のプレスに風下の甲府の選手はミスが増えて、自ら守備の負担を増やしていった。ゲームは11分に動いた。CKを獲得した新潟は、チアゴガリャルドが高い弾道のクロスを上げた。これをファーサイドで富澤が折り返し、そのボールを輝綺がヘディングで押し込んだ。新潟にとって今季初の先制点であり、輝綺にとっては記念すべきJリーグ初得点となった。追う甲府は17分にペナルティエリア手前でFKを獲得した。この場面、ボザニッチが直接狙うが、大谷のファインセーブによって新潟は難を逃れた。このプレーをキッカケに再三新潟ゴールへ襲いかかる甲府だったが、新潟の堅い守備を前に決定的な場面を作ることが出来なかった。逆に新潟は少ないチャンスで効果的なカウンター攻撃を展開していった。ゴールこそ生まれなかったものの、シュート数では甲府を上回り、0-1と新潟のリードで試合を折り返した。

後半に入ると暑さのせいもあってか、互いに激しいプレーが増え、反則によるプレー中断が増えた。48分には甲府中盤でのパスミスからボールを奪ってのカウンターを仕掛け、ホニが決定的なシュートを打ったもののこのシュートはポストに当たり、追加点を挙げられなかった。だが、前半と同様に、早い時間帯にCKから追加点を挙げることが出来た。52分、チアゴガリャルドからのボールを貴章がニアで合わせると、ボールはゴールのファー側に吸い込まれ、貴重な追加点となった。ここまで散々セットプレーで失点してきた新潟だったが、この日はCKからの2ゴールが生まれたことは素直に評価したい。終盤、甲府はフレッシュな選手を入れてゴールを狙うが、セットプレーのチャンスは生かせず。流れの中でも、76分に投入された河本が粘り強いドリブルから決定機になりそうな場面を作るが、新潟の堅い守りに最後の詰めを許さず、甲府攻撃陣をノーゴールに押さえた。

新潟にとっては、待望の今季初勝利、勝点3を残留争いのライバルから奪い取ることが出来、自信を取り戻すきっかけになりそうな試合となった。またこの勝利により、昨季明治安田生命J1リーグ2ndステージ第14節ジュビロ磐田戦勝利後からずっと待たされ続けたJ1通算150勝達成となった。