2016明治安田生命J1リーグ1stステージ 第9節は、ホームデンカビッグスワンスタジアムでヴァンフォーレ甲府との対戦だった。2013年以降、J1で戦った6試合のうち5試合がドローという対戦カードである。この間の試合のほとんどは、甲府の堅い守りをなかなか崩せないでいる内にカウンターを喰らって失点してしまうと言うパターンの繰り返しだった。

新潟は、出場停止明けのレオが2試合ぶりにピッチに戻ってきた。また股関節周りの違和感から離脱していた指宿が、4試合ぶりに復帰した。指宿を1トップに置いた4-1-4-1という布陣で臨んだ。対する甲府は、この日が移籍加入後初先発となったチュカを1トップに置いた、ほぼ5-4-1のような陣形で試合をスタートさせた。

立ち上がりから新潟はディフェンスラインを高く保ち、ボールと主導権を握りながら甲府を押し込んでいく。指宿が駆け引きをしながら甲府の最終ラインを押し下げつつ、ビルドアップで左右にボールを振ることで、空けた中盤のスペースを使って縦に攻撃を仕掛け、甲府の守備ブロックを崩そうとトライを続ける。甲府はチュカへロングボールを集め、セカンドボールからカウンターを仕掛けることを徹底した。

先制したのはアウェイの甲府だった。前半14分、ペナルティエリア右手前で得たFKのボールを、クリスティアーノが直接ゴールを狙った。川浪が一度ははじくものの、甲府の方がこぼれ球への反応が良く、田中佑昌に決められてしまった。

その4分後、新潟がすぐに追い付く。大のFKを、ファーで甲府の山本が触り、こぼれ球を達也が蹴り込んで、1-1の同点に追い付いた。失点後すぐに試合を振り出しに戻したのは良かった。

再び試合が動いたのは後半15分。クリスティアーノが、ペナルティエリア左手前で得たFKを直接ゴールに突き刺した。このFKはクリスティアーノを褒めるべきで、川浪には防ぐチャンスが無かった。それよりも、自陣ペナルティエリア近くでファールを繰り返すことに問題が有った。

ここから試合はオープンな展開となるが、ボールを持って攻め上がる新潟、奪ってカウンターを仕掛ける甲府という図式は続いた。

流れを変えたい新潟は、後半25分に達也に代えて野津田を投入した。すると、右ワイドのポジションに入った野津田が、バイタルエリアのスペースに流れてボールを受けることで、攻撃が活性化する。後半30分には、その野津田が起点となり、指宿、大とパスをつないで、大がペナルティエリアに進入した場面で、甲府のオウンゴールを誘発した。綺麗にワンタッチパスが繋がり、甲府守備陣を混乱させることが出来た結果だろう。これで再び新潟が甲府に追い付き、2-2とした。

甲府は、クリスティアーノ等が新潟の右サイドを脅かすも、新潟の守備陣が粘り強く対応した。アディショナルタイムには、野津田の枠内シュートも甲府GKに止められてしまい、そのまま、勝点1を分け合う結果となった。

相変わらずミスからの失点が多く、攻撃は何度も相手ゴール前に迫るものの最後の詰めの甘さから得点出来ていない。この後の連戦での対戦相手は、鹿島、ガンバ、浦和、川崎と強豪揃い。試練の5月になる。出来ればこの連戦前にチームの形を完成形に近づけたかったが、まだ遠そうだ。果たしてこれら強豪相手にどこまで通じるのか、そして、それらの戦いの中でどこまで成長出来るのか、不安と期待が交錯する。